開発者がAIを使ってリサーチ、仕様、UX下書き、プロトタイプ、リスクチェックを行い、手作業でコードを書く前にアイデアを検証するための実践ワークフロー。

「AIファーストでアイデアを探る」とは、考えることや検証を省くことを意味しません。むしろAIを前倒しのリサーチとドラフト作成の相棒として使い、想定を早期にテストし、スコープを絞り、そのアイデアにエンジニアリング時間を投下する価値があるかを判断するということです。
やるべきことは依然として本物です:問題の明確化、対象の定義、そしてその痛みが解決に値するかどうかの検証。ただしカスタム実装を先に進めるのは不確実性を減らしてからにします。
実務では、ドキュメント、ユーザーストーリー、テストプラン、クリック可能プロトタイプ、場合によっては使い捨ての小さなスクリプトなどの成果物を作るかもしれませんが、十分なエビデンスが揃うまでは本番コードベースにコミットしないようにします。
AIは「初期の混沌」を加速する点で強力です:
重要なのは出力をそのまま受け入れることではなく、白紙から編集可能な素材に素早く移行することです。
AIは根拠のない偽の確信を作りがちです—市場や競合、ユーザーニーズについて自信ありげに語るものの、裏付けがない場合があります。また具体的な制約、文脈、例を与えないと一般的な回答に傾きます。出力は事実ではなく仮説として扱ってください。
うまくやれば、AIファーストのアプローチは次をもたらします:
AIにコンセプト、画面、調査計画を生成させる前に、何を解決するのかと何を真だと信じているのかを書き留めてください。明確な問題文があれば、以降のAI支援の探索が「重要でないクールな機能」へ逸れるのを防ぎます。
対象ユーザーとそのジョブ・トゥ・ビー・ダンを一文で定義します。誰かが「はい、それは私だ」または「違う」と言える程度に具体的にします。
例のフォーマット:
For [対象ユーザー], who [状況/制約], help them [やるべき仕事] so they can [望ましい結果].
この文が書けないなら、製品アイデアというよりテーマがあるだけです。
問題が解決されているかを示す少数の指標を選びます:
各指標に現在のベースラインと目標改善を結び付けてください。
仮定は検証への最短路です。テスト可能な文で書きます:
制約があることでAIは実際に出せる案を提案します:
これらを書き出しておけば、次のAIプロンプトで直接参照でき、より整合性のある現実的な出力が得られます。
顧客探索は主に「聴くこと」です—AIはより良い会話に早く辿り着き、ノートを使いやすくします。
問題領域に対して現実的なペルソナ数パターンを出してもらいます(マーケティングのアバターではなく、文脈を持つ人)。AIに次を列挙させてください:
その後、実際性に基づいて厳しく編集します。ステレオタイプや完璧な顧客像に聞こえる要素は削除してください。目的は現実的な出発点を作り、面接対象の募集と賢い質問作成を可能にすることです。
AIで緊密な面接プランを作ってもらいます:導入、6〜8のコア質問、締め。現在の行動に焦点を当てます:
頻度、コスト、代替手段、意思決定基準を掘り下げるフォローアップをAIに追加させてください。面談中はアイデアを売り込まないこと—学ぶことが目的です。
各回の後、要約や録音のトランスクリプト(明示的同意がある場合)をAIに入れて以下を求めます:
処理前に個人情報を必ず除去し、元ノートは安全に保管してください。
最後に、AIにテーマを短いランク付きの問題リストに変換させます。ランク付け基準:
こうして2〜4の具体的な問題文が得られ、次にテストすべきものが見えてきます—コードを書いたり顧客を推測したりする前に。
短時間の競合スキャンは機能をコピーすることではなく、ユーザーが何を既に持っているか、何に不満を持っているか、新しい製品がどこで勝てるかを理解することです。
AIに代替案を3つのバケットで挙げさせます:
このフレーミングは視野狭窄を防ぎます。強力な“競合”はしばしばSaaSではなくワークフローです。
AIに表を下書きさせ、各製品について2〜3ソース(価格ページ、ドキュメント、レビュー)で検証します。軽量に保ってください:
| Option | Target user | Pricing model | Notable features | Common gaps/opportunities |
|---|---|---|---|---|
| Direct tool A | Solo creators | Subscription tiers | Templates, sharing | Limited collaboration, poor onboarding |
| Direct tool B | SMB teams | Per-seat | Permissions, integrations | Expensive at scale |
| Indirect tool C | Enterprises | Annual contract | Compliance, reporting | Slow setup, rigid UX |
| Manual alternative | Any | Time cost | Flexible, familiar | Error-prone, hard to track |
「gaps(欠点)」列を差別化の角度(スピード、シンプルさ、狭いニッチ、より良いデフォルト、既存スタックとの統合)を見つけるために使います。
AIに「必須(table stakes)」と「欲しいだけ(nice-to-have)」をハイライトしてもらい、短い避けるリストを作ります(例:「v1で高度な分析を作らない」「定着が証明されるまでマルチワークスペースはスキップ」)。これはMVPが肥大化するのを防ぎます。
1文のポジショニングを3〜5案生成します。例:
これらを短い通話やシンプルなランディングページで実際のユーザーに提示します。目的は同意を得ることではなく明快さを測ることです:どの表現で「そう、それが私の問題だ」と言わせられるか。
問題文が固まったら、同じ問題を別の角度で解く複数案を作り、価値を検証できる最小のコンセプトを選びます。
AIに5〜10件の解決案を提案させ、アプリや機能に限定しないでください。非ソフト案の例:
多くの場合、最良の検証は何も作らない状態で起きます。
各案についてAIに次を列挙させます:
その後、緩和策と不確実性を減らすために学ぶべきことを提案させます。
「テストの速さ」「成功指標の明快さ」「ユーザーの手間」の3点で案をランク付けします。ユーザーが数分で利益を体験できる案を優先してください。
役立つプロンプト例:「どの案が信頼できるビフォー/アフターを最短で実現できるか?」
プロトタイプを作る前に明確なスコープ外リストを書きます。例:「統合なし、チームアカウントなし、分析ダッシュボードなし、モバイルアプリなし。」これだけでテストがMVP化するのを防げます。
必要なら概念を評価するためのシンプルで再利用可能なスコアリングテンプレートを用意してください。
良い検証は「アイデアが面白いか」ではなく「人が実際にその仕事を完了できるか」です。AIは複数のUX案を素早く生成できるため、構造的にテストしてから構築できます。
いくつかのフローを求めてください。ハッピーパス、オンボーディング、価値を証明する主要アクション。簡単なプロンプトパターン:
You are a product designer. For an app that helps [target user] do [job], propose:
1) Onboarding flow (3–6 steps)
2) Happy path flow for the core task
3) 5 common failure points + how the UI should respond
Keep each step as: Screen name → user action → system response.
権限、確認、"どこから始めるのか"の瞬間などの欠落ステップをチェックし、例えば「create-first」対「import-first」のようなバリエーションを求めてください。
構造を検証するのにピクセルは不要です。スクリーンをテキストで記述するように依頼します。
各画面について要求する項目:
その説明をデザインツールやノーコードビルダーに貼り付けてクリック可能プロトタイプの設計図として使います。
マイクロコピーで「わかる」と「辞める」の差が分かれます。AIに作らせると良いもの:
トーン(落ち着いた、率直な、フレンドリー)や読みやすさのレベルを伝えてください。
クリック可能プロトタイプを作り、参加者にタスク(指示ではなくタスク)を与えます。例:「サインアップして最初のレポートを作成してください。」
躊躇した箇所、誤解された点、次に何を期待していたかを記録します。各ラウンド後にAIにテーマをまとめさせ、コピーやレイアウトの修正案を出してもらい、プロトタイプを更新して再テストします。これによりエンジニアリング前にUX上のブロッカーが露見します。
フルPRDは数週間かかることがありますが、検証に必要なのは「なぜ」「誰に」「何を」が試せる程度に明確な軽量PRDです。
AIに編集可能な構造化アウトラインを生成させます。初稿に含めると良い項目:
実用的なプロンプト例:"Draft a one-page PRD for [idea] with goals, personas, scope, requirements, and non-goals. Keep it under 500 words and include 5 measurable success metrics."(必要に応じて英語のまま投げても構いません)
技術的チェックリストの代わりに、AIにユーザー中心のシナリオで受け入れ基準を表現させます:
これらはプロトタイプや早期面談のテストスクリプトにも使えます。
PRDをAIに渡してエピックとユーザーストーリーに変換させ、Must/Should/Couldで優先付けします。さらに一段階深堀りして、API要件、データモデルのメモ、および制約(セキュリティ、プライバシー、レイテンシ、統合)を出してもらいます。
AIから期待する例:"Epic: Account setup → Stories: email sign-up, OAuth, password reset → API: POST /users, POST /sessions → Data: User, Session → Constraints: rate limiting, PII handling, audit logs." のような構造化された出力です。
プロトタイプの前に簡易な実現可能性パスを通しておくと、誤った種類のデモを作ることを避けられます。AIは未知の点を早く洗い出すのに役立ちますが、あくまでブレインストーミング相手として扱い、最終的には手動で確認してください。
以下のような質問を書き出します。これらがアイデアを潰すかスコープを変える可能性があります:
AIに2〜4案のアーキテクチャを提案させ、それぞれのトレードオフを示してもらいます。例:
AIにリスク集中箇所(レート制限、データ品質、プロンプトインジェクションなど)を推定させ、ベンダードキュメントや軽いスパイクで手動確認してください。
各主要コンポーネント(認証、取り込み、検索、モデルコール、分析)にS/M/Lの工数バンドを割り当て、"最もリスキーな仮定は何か"を明確にします。それを最初にテストしてください。
主要リスクに答える最も軽量なプロトタイプを選びます:
これによりプロトタイプは「見た目」ではなく「実現可能性」に焦点を当てられます。
プロトタイプは最終製品の小さなコピーではなく、ユーザーが実際に何をするかを学ぶための早い方法です。ノーコードツールとAI支援を組み合わせれば、数日でコアワークフローを検証し、成果物を実装詳細ではなく結果で議論できます。
価値を証明する単一のワークフロー(例:「Xをアップロード → Yを得る → 共有/エクスポートする」)を特定し、ノーコードやローコードツールで画面と状態を繋ぎます。
スコープは厳密に:
AIは画面文言、空状態、ボタンラベル、オンボーディングの代替案を下書きするのに役立ちます。
プロトタイプが信憑性を持つには、ユーザーの現実に即したデータで満たす必要があります。AIに生成させるもの:
これらをユーザーセッションで使用すると、フィードバックが「有用性」に関するものになり、プレースホルダの批判ではなくなります。
もし「AIの魔法」が製品なら、裏で人が結果を作るコンシェルジュフローでテストできます。ユーザーからはエンドツーエンドに見えます。
これが役立つ問い:
プロトタイプを共有する前に3〜5の指標を定義します:
シンプルなイベントログやスプレッドシートでも、定性的なセッションを意思決定に変えられます。
「コードを書く前に検証する」なら、最速のルートは多くの場合:ワークフローをプロトタイプし、信号が強ければ本物のアプリに発展させる、という流れです。ここでKoder.aiのようなvibe-codingプラットフォームが役立ちます。
ドキュメントから手作業のコードベースへ直接移行する代わりに、チャットインターフェースで制約と受け入れ基準に沿った初期の動くアプリ(Web、バックエンド、モバイル)を素早く生成できます。例:
Koder.aiはソースコードのエクスポートに対応しているため、検証で生まれた成果が行き先のないものになりません:プロダクト‑マーケットの信号が出ればコードを取り出して通常のエンジニアリングパイプラインへ移せます。
有望な案がいくつか揃ったら、目的は意見を証拠に置き換えることです—素早く。まだ「ローンチ」ではなく、アイデアが価値を生み、理解され、構築に値するかのシグナルを集めます。
実行前に「動いている」とは何かを書きます。一般的な基準:
AIにこれらを計測イベントと軽量トラッキングプラン(何をログするか、どこに質問を置くか、何を成功とみなすか)に変換させてください。
仮定を覆せる最小のテストを選びます:
AIに対象顧客向けのコピー案、見出し、アンケート文を3〜5パターン作らせ、各パターンは速度、コスト、コンプライアンス、使いやすさなど異なる角度を持たせます。
Koder.aiでプロトタイプを立ち上げるなら、各バリアントのスナップショットを作ってデプロイし、複数ブランチを維持せずに活性化/Time-to-valueを比較できます。
事前に閾値を定義します(例:「訪問者の≥8%がウェイトリスト登録」「≥30%が有料層を選択」「中央値Time-to-value < 2分」「主要離脱を修正して離脱が20%減」)。
その後、AIに結果を慎重に要約させます:データが支持すること、不明瞭な点、次にテストすべきことを強調させます。意思決定は短いノートで記録してください:仮説→実験→結果→go/no‑go→次のステップ。これが製品の意思決定の履歴になります。
優れたプロダクトワークは異なる“思考モード”を必要とします。アイデア出し、批評、統合を一つのプロンプトで求めると、どれにも中途半端な結果になりがちです。プロンプトはファシリテーションのように扱い、目的ごとにラウンドを分けます。
Ideation(発想)プロンプトは幅と新規性を重視し、複数案を求めます。
Critique(批評)プロンプトは懐疑的に欠点、エッジケース、リスクを洗い出すよう指示します。
Synthesis(統合)プロンプトは方向性を選び、トレードオフを文書化して実行可能な成果物(テストプラン、1ページ仕様、面接質問)を作らせます。
信頼性のあるテンプレートで出力の一貫性を保ちます。含めるべき要素:
コピーして共有ドキュメントに入れておくのが便利です。例:
Role: You are a product researcher for [product/domain].
Context: [what we’re building, for whom, current assumptions].
Goal: [the decision/output needed].
Constraints: [non-negotiables, timelines, tech, legal, tone].
Inputs: [any notes, links, transcripts].
Output format: [exact headings/tables], include “Assumptions” and “Open questions”.
Quality bar: If uncertain, ask up to 5 clarifying questions first.
(このテンプレートはそのまま英語で使っても構いません。)
プロンプトをデザイン資産のように保管します:名前、タグ付け、再利用しやすく。軽量な運用はリポジトリやWikiのフォルダに:
これによりワンオフのプロンプトが減り、品質がプロジェクト間で再現できます。
モデルが事実を参照する場合は**Sources(出典)欄とConfidence(信頼度)**のメモを必須にします。引用できない場合は仮定としてラベル付けさせてください。この習慣で生成テキストが検証済み研究として扱われるのを防げますし、後のレビューが速くなります。
AIは初期の製品作業を加速できますが、中立でプライベートなノートと同じ扱いをするとリスクが生じます。軽量なガードレールを設けることで、安全かつ実用的な探索が可能になります—特に成果物がチーム外に流れる場合。
貼り付ける内容はツールの設定やベンダーポリシーによってログや学習に使われる可能性があります。顧客探索やサポートチケットを扱う場合、生のトランスクリプトや識別子を無断で貼り付けないでください。代わりに匿名化した要約("Customer A"、"業界: 小売")や集計パターンを使い、本当に生データが必要なら承認済みの環境で理由を文書化してください。
AIは不完全な文脈から一般化し、ユーザーを排除したり有害なステレオタイプを導入したりします。短いレビュー習慣を作ってください:ペルソナ、要件、UXコピーに偏見がないか、アクセシビリティの欠落がないか、安全でないエッジケースがないかをチェックし、モデルに"誰が害を受けるか"を列挙させてから人間で確認します。医療・金融・雇用の規制分野なら外部レビューを追加してください。
モデルは既存のマーケティングページや競合の文言に似たテキストを生成することがあります。人間によるレビューを必須にし、生成物を最終的な競合コピーとして使わないでください。ブランドボイスや主張、UIマイクロコピーを作るときは必ず書き換え、事実関係は検証してください。第三者のコンテンツを参照する場合は出典とライセンスを追跡します。
外部に共有する前に(投資家、ユーザー、アプリストア):
この手順テンプレートを内部ドキュメント(例:/security-and-privacy)に置き、AI支援の成果物に必須化すると良いでしょう。
繰り返し使えるシンプルなシーケンスはこちらです:
ノーコード、軽量なカスタム実装、あるいはKoder.aiのようなvibe-codingプラットフォームでプロトタイプするにせよ、核心は同じです:まず不確実性を減らしてから構築に投資する。
AIを研究、統合、ドラフト作成の前倒しパートナーとして使い、プロダクションコードに着手する前に不確実性を減らすアプローチです。問題の明確化や仮説検討、トレードオフの判断は人が行いますが、面接スクリプトやPRD草案、UXフロー、実験プランのような編集可能な成果物を素早く生成するためにAIを活用します。
1文の明確な問題定義が、あなたとモデルの両方を「役に立つ機能」以外の冗長な方向へ流さないようにします。実用的なフォーマットは以下の通りです:
この文が書けないなら、まだテスト可能な製品アイデアではなく「テーマ」に近い状態です。
プロトタイプや初期テストで測定できる少数の指標を選びます。例:
各指標を現状(ベースライン)と目標改善に結びつけてください。
5〜10件の「必ず真であるべき」仮定をテスト可能な文にして書きます(信念ではなく)。例:
それぞれの仮定を否定できる最小の実験を設計してください。
AIは次のような下書きを作るのに役立ちます:
出力は現実性の観点で厳しく編集し、面接では『人々が今日何をしているか』に集中してください(売り込みは避ける)。
要約は仮説として扱い、プライバシーを守りながら行います:
録音を使う場合は明示的な同意があるか確認し、元データは安全に保管してください。
まず代替手段を「カテゴリ」で尋ね、次に検証する流れにします:
AIに比較表を作らせても、重要な主張は価格ページやドキュメント、レビューなどで手動確認してください。
同じ課題を解決する5〜10案を求め、ソフトウェア以外の案も必ず含めます:
各案についてエッジケース、失敗モード、ユーザーの反論を洗い出し、最短で信頼できる前後比較が得られるものを選んでください。
AIは次のようなUX検証を支援します:
それをクリック可能なプロトタイプにして、約5回の短いテストでユーザーが戸惑う箇所を洗い出し、改善を繰り返します。
実験を始める前に閾値を定め、決定を文書化します。よくある実験例:
合格/不合格基準(例:「訪問者の≥8%がウェイトリスト登録」「有料層を選ぶ率≥30%」「中央値のTime-to-value < 2分」)を事前に決め、結果を「仮説→実験→結果→go/no-go→次の一手」として記録します。